この記事は、PaperShootのスケルトンモデルに一目惚れして購入したものの、何を撮れば“それっぽく”なるのか分からず試行錯誤した記録。中古購入の理由、撮影の難しさ、トイカメラならではの“エモさ”を探す過程をまとめました。
- はじめに
- PaperShootとは
- デザインに惚れた話
- 新品価格に納得できず、中古を選んだ話
- ほぼ未使用の個体だった理由
- 実際に撮ってみて分かった「分からなさ」
- 「エモい」とは何かを考える
- おわりに
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はじめに
トイカメラを手に入れたのに、いざ撮ろうとすると手が止まる。
何を撮ればいいのか分からない。
どこに向ければ“それっぽく”なるのかも分からない。
そもそも“それっぽく”ってなんだろう。
「エモい」って何なんだろう──。
トイカメラを手に入れたものの、その使い方に思い悩むところから、この話は始まる。
《写真:PaperShoot 正面》

PaperShootとは
手に入れたカメラは PaperShoot。
台湾発の“デジタル・トイカメラ”で、できることは驚くほど少ない。
- レンズは固定
- 絞りも固定
- シャッタースピードもほぼ固定
- ISOは自動(暗さに弱い)
- 画面はない
- フィルターは4種類だけ
つまり、“撮る”という行為だけが残ったカメラ。
その不自由さが魅力だと言われているが、実際に触るとその意味がよく分からなくなる。
デザインに惚れた話
PaperShoot の魅力は、まず“見た目”にある。
特にスケルトンモデルは、基盤が丸見えになる。
- 配線
- センサー
- レンズユニット
- シルク印刷
- ネジの配置
こうした“機械の骨格”がそのまま露出している。
この“むき出しの構造美”に惚れた。
《写真:PaperShoot 裏面(基盤が見える)》

このモデルは真鍮の枠が付いていて、ずっしり重い。
でも、その重さすら愛おしい。
《写真:こういう画角の写真は好き》

PaperShoot は正直、使い勝手がいいカメラではない。
それでも、このデザインに完全にやられてしまった。
だから多少の不便さなんてどうでもよかった。
新品価格に納得できず、中古を選んだ話
ただ──どうしても納得できないものがあった。
価格だ。
新品で3万円。
特別なセットなら4万円。
- 画面なし
- 設定ほぼなし
- 画質はスマホに負ける
それでも3〜4万円。
自分の価値観では、どうしてもバランスが取れなかった。
そこで、中古を探すことにした。
メルカリやヤフオクを見ていると、意外と出てくる。
そして、条件の良い個体を見つけた。
- スケルトン
- 傷少なめ
- 付属品あり
- 価格は新品の半額以下
迷う理由がなくなった。
ほぼ未使用の個体だった理由
届いた個体は驚くほど綺麗だった。
ほとんど使われていない。
そう確信した理由がある。
レンズの保護フィルムが貼ったままだった。
新品のときに付いている、あの薄いフィルム。
普通は最初に剥がす。
剥がさないと、まともに光が入らない。
つまり前の持ち主は、
フィルムを剥がさないまま撮っていた可能性が高い。
フィルム越しでは、
- 光が滲む
- コントラストが落ちる
- ピントが甘くなる
ただでさえクセの強い PaperShoot が、さらに“何が写っているか分からない写真”になる。
4万円払ってこれでは、納得できなかったのだろう。
だからこそ、ほぼ未使用のまま流れてきた。
そして私は、それを半値以下で手に入れた。
正直、幸せだ。
実際に撮ってみて分かった「分からなさ」
通勤途中に何枚か撮ってみた。
28ミリの画角ってこんな感じか、となんとなくシャッターを切る。
でも、撮れた写真はその場で確認できない。
パソコンにつないで、ようやく結果が分かる。
出てきたのは──
なんというか、面白みのない写真だった。
《写真:神社の写真
》
《写真:石碑の写真》

- 何を撮るのか
- 何が正解なのか
- エモいってなあに
その答えがまったく見えない。
「エモい」とは何かを考える
トイカメラはピントが甘い。
色も転ぶ。
光も暴れる。
じゃあ、思いっきりピントが甘い写真を撮れば、それが“エモい”のか?
たぶん違う。
《写真:ピンボケキーボードの写真》

“エモい”は、
失敗の中に偶然生まれる感情の揺れであって、
意図的に作ろうとすると嘘っぽくなる。
おわりに
PaperShootは「こう撮ればいい」という答えをくれない。
だから迷う。
だから分からない。
だからこそ、撮り続ける理由が生まれる。
次の一枚が、今日より少しだけ“好き”になれるかもしれないから。
できれば飽きる前に、1枚でも良いから正解を知りたい。
