この記事は、ライトノベルの定義を考えたとき、
そもそもその定義自体が社会の都合で作られた“枠”にすぎず、
世の中には同じような枠がいくつも存在する、という話をまとめたものである。
- はじめに
- ライトノベルという曖昧なジャンル
- 純文学と一般文芸の違いはどこにあるのか
- 中高年がライトノベルを読んでもいい
- では、「中高年」とは何歳からなのか
- 人生100年時代の年代区分(例)
- 人生50年と言われた時代なら
- 結婚適齢期という、もうひとつの「ラベル」
- ラベルは、社会の都合で括られるだけ
- まとめ
- 関連記事
はじめに
ライトノベルという言葉を聞くと、多くの人は「若者向けの本」を思い浮かべる。
アニメ調の表紙、会話の多いテンポの良い文章、異世界や学園を舞台にした物語。
けれど、ページを開いてみると、そこにあるのは「若者だけの世界」ではない。
中高年が読んでもいいし、むしろ年齢を重ねてからのほうが、しみる作品もある。
そこからふと、こんな疑問が浮かぶ。
- そもそも、「中高年」とは何歳からなのだろう。
- そして、その区切りは誰が決めたのだろう。
ライトノベルという曖昧なジャンルから、
年代区分や「結婚適齢期」の話へと、少し遠回りをしながら考えてみたい。
ライトノベルという曖昧なジャンル
ライトノベルには、はっきりした定義がないと言われる。
- 若い読者向けの娯楽小説
- アニメ・マンガ的なキャラクター表現
- 会話が多く、読みやすい文体
- イラスト入りの挿絵
- 専用レーベルの存在
こうした特徴はあるものの、
「ここから先がライトノベル」という線引きは存在しない。
実際には、
ライトノベルかどうかは“どのレーベルから出ているか”で決まることが多い。
- 電撃文庫やスニーカー文庫 → ライトノベル
- 新潮社や宝島社 → 一般文芸
内容よりも、出版社の判断でジャンルが決まってしまう。
純文学と一般文芸の違いはどこにあるのか
ライトノベル以外の小説をどう呼ぶか。
純文学、大衆小説、一般文芸……いくつかの言い方がある。
ここでは「一般文芸」という言葉を使うとして、
では純文学と一般文芸の違いは何か。
乱暴に言えば、
“始まり方”と“終わり方”の違い にある。
● 純文学
- 始まり方:読者を物語に誘導しない。
冒頭から静かで、説明が少なく、一見すると“突き放す”。 - 終わり方:余韻や未解決のまま終わる。
結論を提示せず、読者に委ねる。
● 一般文芸
- 始まり方:読者を物語に引き込む。
事件や課題を早めに提示し、間口が広い。 - 終わり方:物語的な決着をつける。
伏線を回収し、読者が「読み終えた」と感じられる。
もちろん、どちらが優れているという話ではない。
ただ、表現の方向性が違うだけだ。
乱暴な切り分けではあるが、意外と的を射ている気もする。
本当はもっと深い話なのだと思うけれど。
中高年がライトノベルを読んでもいい
ライトノベルに「若者向け」というイメージがつきまとうのは事実だ。
だから、中高年が読むと「場違い」と感じる人もいるかもしれない。
書店でライトノベルコーナーの前に立つと、どこか気恥ずかしさを覚えることもある。
けれど、「若者向け」なんていう決まりはどこにもない。
- 読みやすい文体
- 会話が多くテンポが良い
- キャラクターがわかりやすい
- 日常系・グルメ系は年齢を問わず楽しめる
むしろ、
年齢を重ねたからこそ味わえるニュアンスがある作品も多い。
では、「中高年」とは何歳からなのか
ライトノベルを読む中高年、という言い方をしたとき、
ふと立ち止まってしまう。
中高年とは、何歳から何歳までなのか。
実はこれも、ライトノベルと同じく、
はっきりした定義は存在しない。
行政・社会学・マーケティングなど、
それぞれの都合で区分が変わる。
人生100年時代の年代区分(例)
※あくまで「現在よく使われる例」のひとつ。
| 年齢 | 呼び方(一般) | 社会学・行政系 | マーケティング系 |
|---|---|---|---|
| 0〜5歳 | 乳幼児 | 乳幼児 | - |
| 6〜12歳 | 児童 | 児童 | キッズ |
| 13〜15歳 | 中学生 | 少年期 | ティーン前期 |
| 16〜18歳 | 高校生 | 青年期 | ティーン |
| 19〜24歳 | 若者 | 青年期 | ヤングアダルト |
| 25〜34歳 | 若年層 | 青年〜壮年 | アーリーアダルト |
| 35〜49歳 | 中年 | 壮年 | ミドル層 |
| 50〜64歳 | 中高年 | 熟年 | プレシニア |
| 65〜74歳 | 前期高齢者 | 高齢者 | アクティブシニア |
| 75〜84歳 | 後期高齢者 | 後期高齢者 | シニア |
| 85歳以上 | 超高齢者 | 超高齢者 | スーパーシニア |
人生50年と言われた時代なら
かつて「人生50年」と言われていた頃、
同じ年齢は今とはまったく違う意味を持っていた。
- 40代:壮年の終わり、老いの入り口
- 50代:老年、引退のイメージ
- 60代:長寿として特別視される
結婚適齢期も、今よりずっと早かった。
- 20代前半で結婚
- 30代独身は「売れ残り」と見なされることもあった
寿命が伸び、働く期間が長くなり、
家族の形も変わった今とは、前提がまるで違う。
結婚適齢期という、もうひとつの「ラベル」
年代区分と同じく、
「結婚適齢期」も社会が作ったラベルだ。
生物学的な側面
- 女性の妊孕性は20代後半〜30代前半がピーク
- 男性も年齢とともに徐々に低下していく
- 高齢出産には医学的なリスクがある
身体の仕組みは、時代が変わっても大きくは変わらない。
社会的な側面
一方で、「結婚適齢期」という言葉が指す年齢は、時代とともに変化してきた。
- 昭和:20〜25歳
- 平成:25〜30歳
- 令和:30〜35歳
都市部では、40代での初婚も珍しくなくなっている。
身体の仕組みは変わらないのに、
「適齢」とされる年齢だけが、社会の都合で動いていく。
ラベルは、社会の都合で括られるだけ
ライトノベルというジャンルも、
中高年という呼び方も、
結婚適齢期という言葉も。
それらはすべて、
社会がその時々の都合で作った“ラベル”にすぎない。
だからこそ、
- 中高年がライトノベルを読んでもいい
- 65歳が「まだ若い」と感じてもいい
- 結婚適齢期に縛られなくてもいい
ラベルは社会のもの。
生き方や、何を楽しむかは、個人のもの。
まとめ
話の風呂敷を大きく広げながら、
結局はライトノベルを読む自分を肯定しているだけかもしれない。
それでもいい。
それもまた、ひとつの方便だと思っている。
関連記事
- 同一カテゴリーのお勧め記事 www.onoono.jp www.onoono.jp www.onoono.jp