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はじめに

ライトノベルの定義とは|ライトノベルと年齢ラベルは社会が作ったもの

この記事は、ライトノベルの定義を考えたとき、
そもそもその定義自体が社会の都合で作られた“枠”にすぎず、
世の中には同じような枠がいくつも存在する、という話をまとめたものである。



はじめに

ライトノベルという言葉を聞くと、多くの人は「若者向けの本」を思い浮かべる。
アニメ調の表紙、会話の多いテンポの良い文章、異世界や学園を舞台にした物語。

けれど、ページを開いてみると、そこにあるのは「若者だけの世界」ではない。
中高年が読んでもいいし、むしろ年齢を重ねてからのほうが、しみる作品もある。

そこからふと、こんな疑問が浮かぶ。

  • そもそも、「中高年」とは何歳からなのだろう。
  • そして、その区切りは誰が決めたのだろう。

ライトノベルという曖昧なジャンルから、
年代区分や「結婚適齢期」の話へと、少し遠回りをしながら考えてみたい。


ライトノベルという曖昧なジャンル

ライトノベルには、はっきりした定義がないと言われる。

  • 若い読者向けの娯楽小説
  • アニメ・マンガ的なキャラクター表現
  • 会話が多く、読みやすい文体
  • イラスト入りの挿絵
  • 専用レーベルの存在

こうした特徴はあるものの、
「ここから先がライトノベル」という線引きは存在しない。

実際には、
ライトノベルかどうかは“どのレーベルから出ているか”で決まることが多い。

  • 電撃文庫やスニーカー文庫 → ライトノベル
  • 新潮社や宝島社 → 一般文芸

内容よりも、出版社の判断でジャンルが決まってしまう。


純文学と一般文芸の違いはどこにあるのか

ライトノベル以外の小説をどう呼ぶか。
純文学、大衆小説、一般文芸……いくつかの言い方がある。

ここでは「一般文芸」という言葉を使うとして、
では純文学と一般文芸の違いは何か。

乱暴に言えば、
“始まり方”と“終わり方”の違い にある。

● 純文学

  • 始まり方:読者を物語に誘導しない。
     冒頭から静かで、説明が少なく、一見すると“突き放す”。
  • 終わり方:余韻や未解決のまま終わる。
     結論を提示せず、読者に委ねる。

● 一般文芸

  • 始まり方:読者を物語に引き込む。
     事件や課題を早めに提示し、間口が広い。
  • 終わり方:物語的な決着をつける。
     伏線を回収し、読者が「読み終えた」と感じられる。

もちろん、どちらが優れているという話ではない。
ただ、表現の方向性が違うだけだ。

乱暴な切り分けではあるが、意外と的を射ている気もする。
本当はもっと深い話なのだと思うけれど。


中高年がライトノベルを読んでもいい

ライトノベルに「若者向け」というイメージがつきまとうのは事実だ。
だから、中高年が読むと「場違い」と感じる人もいるかもしれない。
書店でライトノベルコーナーの前に立つと、どこか気恥ずかしさを覚えることもある。

けれど、「若者向け」なんていう決まりはどこにもない。

  • 読みやすい文体
  • 会話が多くテンポが良い
  • キャラクターがわかりやすい
  • 日常系・グルメ系は年齢を問わず楽しめる

むしろ、
年齢を重ねたからこそ味わえるニュアンスがある作品も多い。


では、「中高年」とは何歳からなのか

ライトノベルを読む中高年、という言い方をしたとき、
ふと立ち止まってしまう。

中高年とは、何歳から何歳までなのか。

実はこれも、ライトノベルと同じく、
はっきりした定義は存在しない。

行政・社会学・マーケティングなど、
それぞれの都合で区分が変わる。


人生100年時代の年代区分(例)

※あくまで「現在よく使われる例」のひとつ。

年齢 呼び方(一般) 社会学・行政系 マーケティング系
0〜5歳 乳幼児 乳幼児 -
6〜12歳 児童 児童 キッズ
13〜15歳 中学生 少年期 ティーン前期
16〜18歳 高校生 青年期 ティーン
19〜24歳 若者 青年期 ヤングアダルト
25〜34歳 若年層 青年〜壮年 アーリーアダルト
35〜49歳 中年 壮年 ミドル層
50〜64歳 中高年 熟年 プレシニア
65〜74歳 前期高齢者 高齢者 アクティブシニア
75〜84歳 後期高齢者 後期高齢者 シニア
85歳以上 超高齢者 超高齢者 スーパーシニア

人生50年と言われた時代なら

かつて「人生50年」と言われていた頃、
同じ年齢は今とはまったく違う意味を持っていた。

  • 40代:壮年の終わり、老いの入り口
  • 50代:老年、引退のイメージ
  • 60代:長寿として特別視される

結婚適齢期も、今よりずっと早かった。

  • 20代前半で結婚
  • 30代独身は「売れ残り」と見なされることもあった

寿命が伸び、働く期間が長くなり、
家族の形も変わった今とは、前提がまるで違う。


結婚適齢期という、もうひとつの「ラベル」

年代区分と同じく、
「結婚適齢期」も社会が作ったラベルだ。

生物学的な側面

  • 女性の妊孕性は20代後半〜30代前半がピーク
  • 男性も年齢とともに徐々に低下していく
  • 高齢出産には医学的なリスクがある

身体の仕組みは、時代が変わっても大きくは変わらない。

社会的な側面

一方で、「結婚適齢期」という言葉が指す年齢は、時代とともに変化してきた。

  • 昭和:20〜25歳
  • 平成:25〜30歳
  • 令和:30〜35歳

都市部では、40代での初婚も珍しくなくなっている。

身体の仕組みは変わらないのに、
「適齢」とされる年齢だけが、社会の都合で動いていく。


ラベルは、社会の都合で括られるだけ

ライトノベルというジャンルも、
中高年という呼び方も、
結婚適齢期という言葉も。

それらはすべて、
社会がその時々の都合で作った“ラベル”にすぎない。

だからこそ、

  • 中高年がライトノベルを読んでもいい
  • 65歳が「まだ若い」と感じてもいい
  • 結婚適齢期に縛られなくてもいい

ラベルは社会のもの。
生き方や、何を楽しむかは、個人のもの。


まとめ

話の風呂敷を大きく広げながら、
結局はライトノベルを読む自分を肯定しているだけかもしれない。
それでもいい。
それもまた、ひとつの方便だと思っている。


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