この記事は、逆光で撮影した富士山の写真を、目的別に3パターンで補正した記録です。
はじめに
光源の位置が悪く、光が均等に当たっていない(色ムラがある)画像について、
前回は基本的な補正手順をまとめた。
前回の記事 → (リンク)
今回は、もう少し実用的な観点から、
逆光補正・夕方強調・富士山強調 の3つの方向性で補正を試してみる。
素材として使用したのは、夕方に撮影した逆光の富士山の写真。
修正前の画像。

画像編集手順1 —— 逆光(暗部)の補正
逆光で暗く沈んだ部分を持ち上げ、
写真全体の情報量を増やすことを目的とした補正。
使用した設定値は以下のとおり。
- ハイライト:-40%
- シャドウ:+40%
- ブラックポイント:-20%
- 色温度:+5%
- テクスチャ:+30%
- 鮮明度:+20%
Pixelmator Proのパラメータ画面

設定値の意図
ハイライト(-40%)
山頂付近の白飛びを抑え、逆光の光を柔らかくする。
シャドウ(+40%)
手前の木々や人の暗部を持ち上げ、情報量を増やす。
ブラックポイント(-20%)
シャドウを上げて眠くなった画面を、適度に締める。
色温度(+5%)
夕方の暖かさを少しだけ補う。
テクスチャ(+30%)
富士山の雪や木々の質感を強調する。
鮮明度(+20%)
全体のコントラストを整え、立体感を出す。
補正後の画像との比較
左:修正前の画像 右:修正後の画像


暗部が持ち上がり、手前の木々や人のディテールが見えるようになった。
ただし、富士山を主役にするなら、手前は暗いままのほうが雰囲気が出るとも感じる。
逆光補正を目的とするなら、この仕上げで問題ない。
画像編集手順2 —— 夕方強調の補正
手順1の補正後の写真をベースに、
夕方の赤みを強調する方向で調整してみる。
- 色温度:+50%
設定値の意図
色温度(+50%)
夕日の赤みを強く出すための調整。
左:手順1の画像 右:修正後の画像


写真全体に赤みが出たが、
夕方というより、色褪せた写真のようにも見える。
色温度を上げすぎた印象がある。
また、手前の暗部を明るくしているため、
画面全体が赤く染まり、夕景の雰囲気が少し弱まった。
画像編集手順3 —— 富士山を主役にした夕方補正(暗部は触らない)
逆光で暗く沈んだ手前の部分はあえて触らず、
夕方の空気感だけを強調する方向で調整した。
使用した設定値は以下のとおり。 一度補正をリセット
- 温度:40%
- ハイライト:-40%
- ブラックポイント:80%
- テクスチャ:20%
Pixelmator Proのパラメータ画面

暗部を持ち上げていないため、手前の木々はシルエットのまま残り、
夕方の赤みと富士山の存在感が自然に引き立つ。
左:修正前の画像 右:修正後の画像


手前の暗部は潰れたままなので、
画面全体が赤く染まりすぎることなく、
夕方の空気感だけが自然に強調された。
左:手順2の画像 右:手順3の画像


好みや補正の意図にもよるが、
今回の写真の場合は、手順3のほうが富士山の存在感が強く、
夕景としての雰囲気も自然に感じられた。
まとめ
- 暗部を持ち上げると情報量は増えるが、夕景の雰囲気は弱まる
- 色温度を上げすぎると、夕方ではなく色褪せた印象になる
- 逆光のまま暗部を残すと、富士山と空の色が最も美しく見える
同じ写真でも、補正の方向性によって
まったく別の表情になることを改めて実感した。
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