この記事は、 ブックオフで出会った一品を前に、買うか迷う心の揺れを綴った記録。棚の前で立ち止まり、手に取っては戻す──その小さな逡巡が思いのほか心に残った瞬間を描く。

一期一会
[茶会に臨む際には、その機会は一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ、の意]
一生に一度だけ出る茶の湯の会。
[千利休の弟子宗二の「山上宗二記」にある「一期に一度の会」とあることによる]一生に一度だけの機会。
(三省堂 スーパー大辞林3.0 より)
方便
ある目的を達するため便宜的に用いられる手段。
てだて。
「うそもー」ア. 仏が衆生(しゅうじょう)を教化・救済するために用いる様々な方法。
イ .真実の教えに至る前段階として教化される側の、宗教定期能力に応じて説かれてた教え。
(三省堂 スーパー大辞林3.0 より)
おのおのの活用
一期一会 = 衝動買いする時の方便
先日、ブックオフで心惹かれた物に出会った。
ずっと欲しかった商品がそこにはあった。
しかし、衝動買いするには値が張る。
その時は、グッとこらえた。
我慢した。
でも、やはり、欲しい。
棚の前で立ち尽くしながら、
「今買うべきか」「今日は帰るべきか」
その二択のあいだを、心だけが行ったり来たりする。
ブックオフの独特の静けさと、棚の隙間から漂う紙の匂い。
あの空気の中にいると、判断力が少しだけ曖昧になる。
“出会ってしまった”という事実が、妙に重く感じられるのだ。
一度店を出て、冷たい外気に触れた瞬間、
さっきまでの迷いがまた蘇る。
「やっぱり買っておけばよかったのでは」
そんな後悔めいた気持ちが、じわじわと胸の奥を押してくる。
買わなかった理由より、買わなかった後悔のほうが強く残る。
人間とは不思議なものだ。
歩きながらも、頭の片隅ではずっとその棚の前の光景が再生される。
手に取ったときの重さ、質感、値札の数字。
あの一瞬の“ときめき”のようなものが、なかなか消えてくれない。
こういう時、人は理屈ではなく、気持ちで動くのだと改めて思う。
この後、もう一度ブックオフに出かけよう。
まだあるかな。
あってほしいな。
もし売れていたら、それはそれで“縁がなかった”ということなのだろう。
でも、できれば、もう一度あの棚で再会したい。
ps
後編があるかないかは、状況次第。
後編:まだあった。
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