この記事は、葛飾応為の魅力についてまとめたものです。
はじめに
その絵を初めて見たのは、映画『おーい応為』の番宣として放送されていたバラエティ番組だった。
吉原格子先之図(太田記念美術館所蔵、ポストカード)

これが浮世絵……。息を呑み、その絵に引き込まれた。
葛飾応為とは
葛飾北斎の三女。本名は「お栄(おえい)」。
江戸後期の浮世絵師で、特に肉筆画と光と影の表現に優れた作品を残した。
- 作品数は十数点と非常に少ない
- 北斎工房で補筆・代筆を行っていたとされる
- 美人画の評価が高く、北斎以上と評されることもある
- 光源を複数扱う夜景表現が特徴で、“東洋のレンブラント”と呼ばれることもある
葛飾応為について調べた
興味を持ち、書籍を2冊読んだ。
- 『北斎になりすました女』(リサ・アインワインガー著/原書房)
- 『百日紅』(杉浦日向子/筑摩書房)
応為は「名より実をとった」と言うべきだろうか。
北斎名義で描いたとされる作品が多く、自身の名を前面に出すことは少なかった。
しかし後年、その繊細なタッチや光の扱いが北斎とは異なると評価され、一部の作品は応為作として再評価されている。
特に女性像の描写は高く評価され、北斎を超えると評されることもある。
浮世絵について
それまで浮世絵に対する興味は薄かった。
国外で評価されているという話は聞いたことがあったが、
- 広重の『東海道五十三次』
- 北斎の『富嶽三十六景』
- 歌麿の美人画
- 洒落の役者絵
……といった有名どころを知っている程度だった。
興味を持った後の浮世絵
調べていくうちに、いくつかの発見があった。
- 遠近法がすでに取り入れられていた
- 流行や注文に合わせ、同じ作者でも画風が変化する
- 版画では影を描くと版が増え、コストが跳ね上がるため、意図的に陰影を省く時期があった
知識を得てから見る浮世絵は、それまで「写実的ではない」と感じていたものとはまったく別物に見えた。
浮世絵の実物を見てみたい
両国にあるすみだ北斎美術館へ出かけた。
細かな筆致や色の重なりを間近で見ることができ、時間があっという間に過ぎた。
いつも通り、グッズを買って帰った。
クリアーファイル1

クリアーファイル2

葛飾応為の吉原格子先之図を見てみたい
応為の代表作である吉原格子先之図の実物を見たいと思った。
調べると、原宿駅近くの太田記念美術館が所蔵していることがわかった。
しかし現時点では公開されていない。
すべて昨年末のことだった。
その年末、太田記念美術館の2026年展示予定が発表された。
2026年末に公開されるらしい。楽しみだ。
待ちきれず、太田記念美術館へポストカードだけでもと買いに行った。
アマゾンプライムビデオ
2026年2月、映画『おーい応為』が配信された。
早速、自慢の100インチ「ぷろじぇくたー」で視聴した。
難しかった。
事前に読んだ書籍の知識がなければ、ついていけなかったと思う。
おそらく、あの番宣で『吉原格子先之図』を見ていなかったら、浮世絵に興味を持つことはなかっただろう。
そもそも映画も見なかったかもしれない。
最後に
2026年末、太田記念美術館で応為の実物に出会える。
あの光を、ようやく自分の目で確かめられると思うと、今から楽しみだ。
葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜
2026年10月6日(火)~12月6日(日)
太田記念美術館