この記事は、シティーサイクルのブレーキ故障の状態とその整備方法のDIY記録です。
シティーサイクル整備記録:ローラーブレーキのグリス切れ
ロードバイクの話ではない。
■ 妻からの訴えと最初の手がかり
妻から「ブレーキが利かない」「異音がする」との連絡があった。
いつからか、どんな場面でか、前後どちらか──そうした情報は一切ない。
ただ、異音がするということは、おそらくブレーキを掛けたときだろうと推測した。
■ 音は多くを語る:異音の分類
音の変化は、実に多くのことを教えてくれる。
● 連続音
タイヤ・ホイール・リムなど、回転し続ける部品が原因。
● 断片音(長期周期)
「凸___凸___」のようなゆっくりした周期。
クランクやペダルなど、回転数の少ない部品が疑わしい。
● 断片音(短期周期)
「凸凸凸凸」のような短い周期。
スポークやタイヤ周りなど、ホイールの高速回転に同期する部品が原因。
今回の異音は、どうも「金属をひっかく叫び声」のような音らしい。
この時点で、経験者ならすぐに気づくはずだ。
自分も、ブレーキが利かないと聞いた瞬間に予想していた。
■ 原因の核心:ローラーブレーキのグリス切れ
ローラーブレーキは、内部で金属同士が摩擦しながら制動力を生み出す構造になっている。
その摩擦を適切にコントロールするために、専用のグリスが欠かせない。
● ブレーキなのに油が必要な理由
グリスとは、粘度の高い油のようなもの(とりあえずはそう思ってもらえれば良い)。
これが切れると、金属同士が直接こすれ合い、
「ギャーッ」「キーッ」といった叫び声のような音が出る。
● 効き方の異常
グリス切れが進行すると、効き方にも特徴的な変化が現れる。
- ブレーキの立ち上がりが効かない
- 最後に突然効く
内部の動きが渋くなり、ある瞬間に“ガツン”と動くためだ。
■ 修理は簡単:専用グリスを注入するだけ
ローラーブレーキの修理は驚くほど簡単で、
指定箇所に専用グリスを注入するだけである。
ローラーブレーキの上部にあるゴムキャップを外す。
キャップを外す会えに周囲の汚れを拭いていたほうが良い、

● 使用量の目安
1回の注入量は約5g。
米粒2粒ほどと言われている。
ブレーキの鳴きがなくなるまで使う必要があり、
今回は少し多めに入れないと改善しなかった。
キャップを外した穴にグリスを入れる。
タイヤを軽く回しながら。
その後、ブレーキの効き具合や音が止むことを確認する。
この時、十分回復しなかったのでグリスを更に追加した。

ブレーキが治ったら再びキャップする。

■ 整備サイクルを調べてみた
以前にも同じ整備をした記憶がある。
そこで、整備サイクルを調べてみたところ──
● 屋外保管の場合
約1年程度でグリス切れが起きるらしい。
雨ざらし、雨天走行、温度変化……
そうした環境を考えると、内部のグリスが劣化していく姿が目に浮かぶ。
■ 最後に残る“生活のリアル”
ここで一つ問題がある。
- 1回の使用量:5g前後
- グリスのチューブ:100g
どう考えても使い切れない。
この自転車があと20年乗れるとは思えない。
技術的には簡単な整備ではあるが、過剰な在庫が増えていくのは、致し方ない。